2011/09/20

[A-012] New Order - Substance ('87)

今日紹介するNew Orderが再結成ライブをするらしいが、BassのPeter Hookにだけ声が掛からなかったらしい(笑)。…いやまあ、やっぱりどんなバンドでも『社会』なんですから、最後は『ヒト』ですよねっ(笑)。肝に銘じて置きます(笑)。


[A-012] New Order - Substance ('87)



かつて『12インチ・シングル』なるモノが在った。アナログ・レコードの時代だ。通常のシングル盤は毎分45回転の直径7インチ。それをLPレコードサイズに拡大して、中身もロング・バージョンに拡大。線速度が速く比例的に音も良い為、シングル曲としてのプレミア感が付加されたモノだった。

それを土台に生まれたのが『リミックス』だ。元曲をトラック単位で分解、再構築して、全く違う楽曲に仕上げてしまう等の実験が行われ、それらが12インチ・シングルに収録された。主に『ディスコ』向けのダンス・リミックスが主流だったが、それらの多くはアルバム未収録。その為、12インチとアルバムでは全く印象の違うアーティストも生まれて来た。

New Orderは元Joy Division、アメリカ・ツアーに出る直前、さあこれからと云う時に癲癇持ちのボーカルが首を吊ってしまった不運なPost Punkの代表的バンドだ。途方に暮れた彼らは、New Orderとなった後もしばらくはJoy Divisionの亡霊を演じていたが、元々Punkの他にKraftwerk等のエレクトロニック・ミュージックも嗜好していた彼らは、12インチ・シングルを出す中で、やがてデジタルなディスコ・ビートを取り入れた。そのひとつが『Blue Monday』だ。

『ブルーな月曜日』とは、かつてのボーカルの死を知った日のことだ。重い題材、陰鬱なボーカル。しかしそれが、シンプルと云えば聞こえは良いが、愚直でひねりの無いドラム・マシンの奏でるディスコ・ビートに乗って、ドタバタと流れ出す。何とも非常にシュールな音楽の光景だったが、これが大ヒット。「Joy Divisionがディスコなんて」と酷評していた或る評論家が、ヒット後に「どこか普通のディスコとは違うと思った」と手のひら返していたのが笑えたけど(笑)。

以来、アルバムでは主にバンド・サウンド、シングル曲はバリバリのエレクトロニック・ポップと云った使い分けが彼らの中で確立する。この『Substance』は、そんな彼らの87年までの12インチ・シングル曲を集めたコンピレーションで、Joy Division的なPost Punkの曲から、ディスコ・ビートの導入、そしてこなれたエレポップへと進化する様子が判る。

バンドとエレクトロニックなサウンドを融合させることは、やがて『デジロック』と云うひとつのスタイルとなるが、彼らNew Orderがその先駆者と云われている。それはつまり、12インチ・シングルによるディスコ・バージョンの実験から誕生したものなのだ。フォーマットが新しいスタイルを作る。そんなことも多々有った時代だった。


その他のアルバム

New Order - Republic ('93)



思わず「最高傑作!」と云いそうになる、New Orderにしては出来過ぎな(笑)、ポップなアルバム。

New Order - Low-Life ('85)



彼ららしい翳りに満ちた傑作アルバムではあるけれど、『The Perfect Kiss』も『Sub-Culture』も、アルバムバージョンだと物足りないんだよなあ…。

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