[A-007] The Neville Brothers - Yellow Moon ('89)
ニューオリンズ・ファンク(セカンドライン・ファンク)と云うモノが有る。通常の黒人音楽に於けるR&B/ソウルから発展したファンクとは違い、ディキシーランド・ジャズから発展した、朴訥としながらも跳ねまくるリズムの曲で、その代表格がNeville Brothers。…と云うか、やはり地名が付いているだけに人脈が混沌としていて、Meters等、同郷のバンドとメンバーは被りまくってる(笑)。プログレの『カンタベリー系』もそうでしょ。
さて、そんなバンドにも、80年代の風が吹いた。Brian Enoが発掘したDaniel Lanoisによるプロデュースだ。EnoやU2等の作品で聴けたアンビエントなケレンで隙間を埋め尽くす独特な音作りが、果たしてこのバンドにはどうか?…と思われたけど、これが相容れぬと思われた南部の土の香りと実にマッチしたんだよねえ。まるで音楽の『イチゴ大福』や~(笑)。
思うに、彼の登場したこの80年代末期辺りに、このイチゴ大福な音楽スタイルが誕生したんだと思う。そしてそれが、80年代の尖った機械音楽に疲れたニュー・ウェーブのアーティストたちの、ブルースやジャズなどのルーツ・ミュージックへの回帰のきっかけになったんじゃないかと。今まで築いた自らのムードを捨てずに、そのまま素朴な音楽に移行出来る方法論が提示されたワケだからね。
一方ではワールド・ミュージック・ムーブメントが有ったり、こうして80年代の『尖鋭』は消えて行くワケだけど、それでもこの『Yellow Moon』は今も実に禍々しく尖ってる。それはやはり、Lanoisによるアンビエントに、『ヴードゥー』の陰を感じてしまうからだろうか知らん…。
その他のアルバム
Robbie Robertson - Robbie Robertson ('87)
元The BandのVo、Gの初ソロ。Daniel Lanois、Peter Gabriel、U2参加のオルタナ・ポップ風味。このセッションの絡みでLanoisが『Yellow Moon』のプロデュースをしたらしい。
Dr. John - Gumbo ('72)
ニューオリンズと云えばこの一枚。松任谷正隆がティン・パン・アレイの『キャラメルママ』でパク…もといインスパイヤしてたけど(笑)、声マネも上手かった。
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